食養内科

アトピー性皮膚炎が出ない体にする

 アトピー性皮膚炎は治る病気なのでしょうか、それとも治らない病気なのでしょうか。
 一昔前、アトピー性皮膚炎は子供の頃に出るけれど大きくなると自然に治ると言っていました。
 今は違っています。子供の頃できたアトピー性皮膚炎が大人になっても治りません。又、子供の頃にアトピー性皮膚炎がなくて、大人になって出る人がいます。アトピー性皮膚炎の症状が時代の変化とともに変わってきたのです。

 なぜ、このような変化が起こったのでしょうか。一番考えられることは生活習慣が変わったことです。生活は便利、快適となり、忙しくなっています。
 又、食生活も変わりました。保存、加工の技術が進み、新しい食品が現れました。又、流通が発達して遠方で採れた食品も食べられるようになりました。そして飽食、過食といった栄養過剰の生活になっています。
 アトピー性皮膚炎は生活習慣病と考えた方が良いのです。遺伝子の病気と考えている人がいるでしょうが、日本人の遺伝子が50年位の間に変わることはありません。
 遺伝子がアトピー性皮膚炎と関係していることは分かっています。遺伝的な体質に生活習慣の変化が重なり、アトピー性皮膚炎患者が増えたのです。

 食養内科では、様々な慢性病を治療していますが、アトピー性皮膚炎が一番多いのです。これは不思議な現象ではないでしょうか。
 アトピー性皮膚炎患者が多いと言うことは、アトピー性皮膚炎で困っている人が多いことと、食養内科の食事療法が効果をあげていると言うことだと思います。
 食養内科でアトピー性皮膚炎が改善した人の話を聞いた人が来院されるのでアトピー性皮膚炎患者が多くなるのです。
 私も日野厚先生も過敏性腸症候群で苦しんで、玄米食のような特殊な食事療法にたどり着いたのです。過敏性腸症候群のような心身症的な人が来てくれると、私としては納得がいくのです。

 アトピー性皮膚炎の治療についてですが、症状が激しくなければ食事療法を併用するだけで良いのです。ステロイド剤を止めてリバウンドを起こした時は、炎症が激しく浸出液も多くなり、皮膚科の専門的な治療が必要になります。リバウンドが多かった時は漢方薬を使っておられた皮膚科の医者に診てもらって治療しました。
 治療経過を言うと日野先生の提唱する生態学的栄養学に基づく食生活を実行していると、アトピー性皮膚炎が出ない体になるのです。
 治療は皮膚科的に行ってよいのです。生態学的栄養学に基づく食生活を実行していると、段々と薬がいらない体になるのです。
 生態学的栄養学に基づく食生活は日本の伝統的な食事を取り入れていますから、一昔前の食事に近いところがあります。

 私はこの現象を見て驚いたのです。どうしてアトピー性皮膚炎が出なくなるのだろうと考え続けてきました。
 一つ分かったことは、アトピー性皮膚炎は体の内部の矛盾が皮膚に現れていると言うことです。アトピー性皮膚炎は痒みが出て、掻くと赤くなります。これは体の中に何か余分なものがあり、それが原因となって炎症を起こすのだと思われます。

 アトピー性皮膚炎患者の初診患者数をグラフにしてみました。昭和57年から統計を取っています。
 ピークが2か所あります。1つは昭和57年です。この時は、食養内科のアトピー性皮膚炎の子供3人がテレビのニュース番組で紹介されたのです。
 2つ目は平成6年です。この頃はステロイド外用薬の危険性が話題になり、ステロイド外用薬を止めてリバウンドを起こした人が多く出ていました。その時、平成アトピーネットワークという患者の会からの紹介が多かったのです。
平成24年8月28日 食養内科勉強会資料