食養内科

生態学的栄養学の価値を考える   印刷用【PDF】はこちら≫

 生態学的栄養学が分かりにくいのは当たり前のことなのです。私はやっとその理由が分かりました。日野先生は健康食と言うものは人により異なると考えているからです。
 ある人が、これが健康食であると言った場合、その健康食はその人にとっては健康食ですが、他の人にとって健康食かどうかは分からないのです。
 日野厚先生は子供の頃、悩まされていた慢性下痢を食事療法と断食で治すことが出来ました。食事療法は桜沢如一氏のマクロビオティックです。食事療法で体が回復したのですが、マクロビオティックを続けていると、下痢では無い別の病気が出てきました。それは皮膚アレルギー、腎臓病、肝臓病です。
 日野先生の著書「人間の栄養学を求めて」から紹介します。

 ところがそのうちに、生まれてから、まだ経験したことないような症状が出始めました。27~8歳の時に皮膚病が出てきて頑固に続いたり、黄疸になったり、その後腎臓病を病むとか、真っ赤な血尿が出るとか、胃・十二指腸潰瘍を繰り返すとか、いろんなことが出ました。非常にアレルギー体質になり、気が短くなってきました。


 この体験が、日野先生の食事療法を一ランク上昇させることになったのです。この病状の原因を説明出来る人は誰もいませんでした。
 これは実行の程度が足りないのだろうと思って、塩の量をもっと増やしてみました。益々症状は悪化したのです。
 日野先生は石塚左玄の食養生の流れを汲む桜沢如一氏の食養生で体質を改善したのですが、その同じ食養生で体質を悪くしたのです。そこでやっとマクロビオティックの危ない内容に気が付いたのです。
 その結果、片寄った食事療法を止めて、過剰が無く不足もない中道の食事療法を作ったのです。
 この方法を使うと劇的に改善すると言う事はなくなりますが、悪化することは無くなるのです。
 生態学的と名前を付けたのは自然界の生物、環境の関わり合いの中で食べるべきものが決まってくるという発想からだと思います。
 健康食は各個人で異なるものですから、自分が毎日の生活の中でつかんでゆくものなのです。そう言っても、何か指針になるものはないかと考えた所、出来上がったのが、具体的実行条件の20カ条です。


平成24年11月27日 食養内科勉強会資料