食養内科

副交感神経の大事な役割 印刷用【PDF】はこちらから≫
 
 副交感神経は副が付いているのだから、主ではない訳で何か添え物のように感じの名前になっていますが、人体の健康を考えると副交感神経の方が交感神経より大切であることがわかります。
 人体を作っているもの、人体を動かしているものは食べ物です。口から入れる食べ物に問題があると、人体は働きが悪くなり、もっと悪くなると病気になります。
 人体が正常に作られ、人体が普通に動いていても、その使い方を誤ると人体の働きが悪くなり、もっと悪くなると病気になります。
 私は慢性病患者を多く診ていますが、食べ物に問題がある人と、人体の使い方が悪い人が多いことに気が付きました。
 人体の使い方において注目すべきところが副交感神経なのです。私は副交感神経の重要な働きについて安保徹先生の著書で学びました。
私自身が若い頃、自律神経失調症のような実になさけない状態でしたから、自律神経については、詳しく知っていると思っていましたが、安保徹先生が発見された自律神経免疫理論を中心とする新しい発見を知って人体がどのようにコントロールされているかを理解することができました。
 人体のコントロールの仕方がわかれば、病気になった体質も治すことができるし、体質が治って行くと、病気も治って行くのです。
 副交感神経は体を調整すると言うか、体を回復させると言うか、人体の生命維持の根本を担当している感じです。
 それに対して交感神経は人間の活動全般を担っています。人間は動物ですから食べ物を手に入れなければ生きて行くことができません。食べ物を手に入れようとすれば動物と闘って相手を殺さなければならないこともあります。大昔は野生の動物や植物を食べていましたが、その後は動物や植物を自分で育てて食べるようになりました。
今は食べ物を作るのは他人に任せ、自分は社会に役立つことをしてお金を稼ぎ、その金で食べ物を買って生活する人が多くなっています。これらの行動はすべて交感神経が担当します。
話をまとめると、人間的な、社会的な、外面的な行動はすべて交感神経の役割です。従って交感神経緊張優位を続けている人は社会的に活躍している人です。
 これに対し、副交感神経の役割の裏方です。人が活躍できるように、人体を調節してるのが副交感神経です。飯を食べる、大便・小便をする、眠るのは副交感神経の役割です。副交感神経は分泌腺も支配しています。汗腺、涙腺(涙)、唾液腺(つば)等です。咳、鼻水、痰などのいらないものを排出するのも副交感神経の仕事です。
人体を解剖して自律神経を発見した時、活動するための神経を交感神経とし、人体を調整する神経の方が副交感神経になったのですが、生物の発生から見ると副交感神経の方がもともと備わっていた機能ですから、こちらを主にしても良かったのです。副交感神経の間に新しくできた交感神経が割り込んで入って来たのです。そのため副交感神経の中枢は頭と尻の方に別れているのです。
 交感神経緊張が続くと、副交感神経の役割が低下します。緊張するとウンチが出なくなるのもそのためです。緊張する眠れなくなるのもそのためです。
頭を使ってやる仕事は殆ど交感神経優位の状態にします。
夜になったら考える事を止め、頭の中を空っぽにしたほうが体のためによいのです。
 交感神経緊張状態は生きがいを感じる時間でもあります。自分の能力を発揮している状態ですから喜びでもあるのです。それはそれで良いのですが、度を越すと危ないことになります。病気になります。
病気になったらその生活を改めることが根本的な解決になるのです。


平成25年6月25日 食養内科勉強会資料
食養内科医長 長岡由憲