玄米菜食の魅力と魔力

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 食養と言うと、玄米菜食というイメージが強いと思いますが、玄米菜食は栄養のバランスを崩し、健康を害する恐れがあることも知っておいていただきたいのです


 米菜食を続けることで害を受けやすいのは成長期の子供と月経のあ

る女性です。玄米菜食でもやっていける可能性のあるのは成人した男性です。 玄米菜食で病気を克服し元気になる人は、確かにいますが、この方法ですべての人が健康になると思ってはいけないのです。中には健康を害する人もいるのです。

 が診療の経験から感じたことは、体が個人個人でみんな違うということです。体が違うために、一つの方法でみんなが健康になるのではないのです。 私はこの方法で元気になった。私はこの方法で元気になったと、みんな違った方法で元気になるのです。 玄米菜食で元気になった人が、病気の人に「私はこの方法で元気になったから、あなたもやってみなさい」と勧めるのです。勧められた人の中には、元気になる人もいるし、元気にならない人もいます。元気になった人は、それを又人に勧めたくなるのです。

 

年か前に、九州にある大学の男性教授が食養内科を訪ねて来られました。その人は約2年間、玄米のお粥だけで、生きているということでした。他のものを食べると返って調子が悪くなるといいました。私はすごいことだと思って聞いていました。 もっとすごい話もあります。大阪の甲田医院で断食を繰り返している人は、ご飯を食べないで、毎日青汁一杯で普通の生活をしているという人がいるのです。 このような人がいるからと言っても、みんながこのようになれる訳ではありません。なれる可能性はありますが、可能性があっても実際になれるかどうかは別の問題です。

 めに言ったように、体は個人個人でみんな違うのです。違うという前提のもとに物事を考えないと、実行しても失敗します。万人に合う、絶対的な健康食というものはないのです。 現実には、健康法を行っているひとは、失敗を繰り返しながら、一つ一つを学んで健康に近づいているのです。

 井病院食養内科で行っている日野食養医学は玄米菜食ではありません。魚介類は常食しています。 日野の唱えた食養を生態学的栄養学と言いますが、その内容は現代栄養学と日本の伝統的食事法の長所を取り入れて出来上がっています。これこれを食べなさいというような、決まりはありませんが、あえてまとめたものが「生態学的栄養学に基づく食生活のための20か条」です。

                                          平成16518日 食養内科 長岡由憲

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