水滞の話

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  水は人体を構成し、人体内を動き回り、人体機能を調節する重要な成分です。水は血管内では血液ですが、血管から出て細胞の間に入るとリンパ液になります。そして細胞の中に入ると細胞内液になります。

その水が病的に存在することを水滞と言います。病的に存在するという事は、必要以上に水分があることと、水分がうまく動いていないため停滞しているという状態です。

水滞は中医学で湿、痰飲、水腫と分けて呼びますが、日本漢方ではまとめて水毒と言います。

 

大酒を飲んで二日酔いになったときは、胃腸の中が水滞になっています。喉が渇くので水を飲むのですが、飲んだ水を吐くこともあります。こういう時、五苓散を服用すると症状軽減が期待できます。五苓散は腸管の水分を血中にとりこんで小便として出す作用があるからです。

水滞が頭の方にあると、めまい、ふらつき、頭重感などの症状が出る場合があります。このような症状が出る人は胃腸の機能が弱い人が多いのですが、このような人が半夏白朮天麻湯を服用すると、症状改善が期待されます。半夏白朮天麻湯は胃腸の機能を改善して、余分な水分をなくする作用があるからです。

水ぶとり体質で疲れやすく、膝に水が溜まる人がいます。こういう人が防已黄耆湯を服用すると症状改善が期待されます。防已黄耆湯には元気にする薬や、余分な水をぬく薬が入っているからです。

体が冷える人で、元気が無く、下半身が浮腫みっぽい人は、真武湯を服用すると症状改善が期待されます。真武湯には体を温める作用があり、余分な水をぬく作用があるからです。

水滞がある人は、湿度が高くなると症状が悪化し、湿度が低く乾燥してくると症状が軽くなります。

水滞があると身体が重くだるく、動作がにぶくなります。

関節リウマチの人は朝起きた時、手のこわばりを感じる様になりますが、これも水滞があるからです。まぶたの痙攣も水滞に関連しています。

 

水滞を防ぐために、食生活で気を付ける事は、第一に味の濃い食品を避けることでしょう。味が濃い食品を食べると、喉が渇いて水分をいっぱい飲みたくなるからです。

味を濃くすると必要以上に食べる恐れがあります。食べ過ぎる事は病気の原因を作ることになりますから、塩、砂糖、味噌、醤油、マヨネーズ、ケチャップ、香辛料などの調味料は使い過ぎないよう注意しましょう。

平成181219日 食養内科勉強会資料

 

 

 

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